院長挨拶
院長 真木 修一
今の時代が必要としている精神疾患医療の拠点として、新たな一歩を。
高齢化社会となった今、認知症など高齢者特有の疾患が増えているのをはじめ、他の病気の併発、介護の必要性など問題が多重化、複雑化する傾向が強まっています。
また、若い世代においても、教育、愛着の問題等から心理的脆弱性につながっているケースも増えており、その人が大人になって組織や人間関係との適応障害やうつ、
各種の依存症状をひきおこしているケースが非常に増加しています。こういった多様な課題に対応するためには、地域や福祉、行政等との連携強化は不可欠であり、
当院もそれらに積極的に取り組んでおります。
現在のICT時代、世の中の変革スピードは非常に早く、医療の分野にそれは押し寄せてきており、数年前には考えもつかなかったことが、現実に可能になってきています。
それは多職種チームの情報共有にも大きく貢献しています。当院はその名の通り、人が結ばれ、連携し、ともに人を結び、ともに希望を探求していく医療を目指して、
地域精神医療に貢献してまいる所存です。
結のぞみ病院について
副院長 中元 総一郎
結のぞみ病院のチーム医療
私が平成23年に当院に赴任した日、職員の方々がとても温かいことに加え、患者さんが中庭に集い支えあう姿をみて、まさしくこれこそが「治療的疑似社会」であると感銘を受けたものでした。精神科医療においては、薬物療法以外の治療も重要であり、他の診療科と比べてより多職種の連携が重要となってきます。
また、患者個々の体験に共感がもたらされることが何より重要であり、専門家からの意見のみならず、患者さん同士の情報交換やサポート(ピアサポート)が非常に有効となります。
あの日の中庭には、今は新しい病棟が建っておりますが、あの日の温かい雰囲気はそのままに、より進化を遂げた病院を目指して精進して参ります。
基本理念と方針
基本方針
- 患者さんの立場に立って、誠意をもって誠実に対応いたします。
- 患者さんが、これから生きる喜びを再発見していただけるよう努めてまいります。
- 多職種のチームによる連携で患者さんを支えます。
- 我々スタッフは適正な医療等を提供できるよう日々研鑽に努めます。
治療方針
当院の治療方針は以下の3つです。3つの治療方針が治療計画・看護計画に反映され、治療・看護が行われます。

患者様を中心とした、
患者様の主体的なリカバリーを支援する。
「リカバリー」とは
精神疾患の治療は、ただ薬を飲むだけの治療では十分ではありません。精神を癒し、心身ともに健康になっていくには、日常的な温かい人と人との心のつながり、人や社会の中で「生きるという喜び」や「希望」の発見が必要です。
当院では、それを体験し、再び自信を取り戻していただくことこそ、本当の患者様のリカバリーに繋がるものと捉えています。 我々の仕事は皆さんのリカバリーを支えることです。
最も大切な事は、今回の入院を糧にして、活用できる社会資源や制度を十分に活用し再入院を防ぐこと、そしてあなたらしく、生き生きと楽しい日々を送れるようリカバリーをされることです。
病院には、様々な職種のスタッフと、患者様と同じような経験をされた他の患者様も多く居られます。多職種・多様な経験を持った方との連帯感が生まれる素地があります。病院スタッフはチームとなって温かく、患者様への医療やこれからの生活の支援を考えて行きます。

治療には患者様の
主体性(アドヒアランス)を大切にする。
「アドヒアランス」とは
アドヒアランスとは聞きなれない言葉かもしれませんが、患者様自らが治療に積極的に参画していくことを意味し、一言で言えば主体性と言えます。
患者様ご自身が今回の入院・それ以前の病状を考え、入院に至った原因等を理解し、それらをよく認識される事が大切だと考えます。その為に、アドヒアランスケアミーティング(現リカバリーサポートミーティング)や、いろいろな体験談、集団療法を通じて、病気への理解と積極的な治療への参画を促していきます。
そして、リカバリー中心の関わり方から、WRAP(元気回復行動計画)等を中心に考えたご本人(患者様)本位の回復を援助する立場をとっていきます。同じような体験者のピアサポーターにも、積極的に皆さんのリカバリー支援に携わって頂き、皆さんと同じ悩みを共有していく治療を推進していきます。

生活の場は、
地域生活を中心に考える。
「地域生活を中心に考える」とは
理想と現実では、かなり難しい問題が存在するテーマです。地域移行はどんどん進めていくべき事である事は言うまでもありませんが、無理・無計画な地域移行を行うと、それまでの治療効果が継続しないばかりか、適切な治療を受けられない状態になってしまいかねません。しっかりした受け皿を事前に検討され、退院後も見守り支援が継続できる体制を整えた上での地域移行が非常に大切です。
理想的な方針はきちんと中心に据えながらも、現実の患者様が抱える問題点には温かい視点で寄り添い、結果としてご本人のマイナスにならない方針をスタッフと一緒に探っていきたいと考えます。
病院概要

当院は、昭和39年に設立された汐の宮病院を前身とした精神科の病院です。その後、平成6年より敷地内から温泉が出たことを契機に、汐の宮温泉病院に名称を変更し、更に平成29年7月6日、第一期 新築移転を機に「結のぞみ病院」に名称を変更致しました。 現在は、精神科を中心に、高齢者や介護が必要な方の治療もあわせて行なっております。
新しい病院名は、患者様それぞれが、様々な「医療」―「福祉」―「地域等の社会資源」と結ばれ、のぞみを持って歩み出していただける病院となることを願って名づけました。
病院のロゴマークは「患者さんと家族」―「地域」―「結のぞみ病院」が3色の輪(メビウスの輪)で結ばれるイメージで作成されました。
新しく生まれ変わった結のぞみ病院は、患者様の主体的なリカバリーを応援します。
法人名 |
一般財団法人成研会 |
病院名 |
結のぞみ病院 |
開設者 |
理事長 利森 幸子 |
管理者 |
病院長 真木 修一 看護部長 村田 いくよ |
設立年 |
1964年 |
診療科目 |
内科・精神科・リハビリテーション科・心療内科・神経科・神経内科・歯科 |
所在地 |
〒584-0055 大阪府富田林市伏見堂95 |
電話番号/FAX |
TEL:0721-34-1101 FAX:0721-34-1105 |
職員数 |
345名(2022年9月現在) |
入院病床 |
総病床数 394床 |
施設基準 |
- 精神病棟入院基本料15対1 3病棟 168床
- 精神科急性期治療病棟入院料1 1病棟 60床
- 認知症治療病棟入院料1 1病棟 56床
- 精神療養病棟入院料 1病棟 56床
- 療養病棟入院基本料 1病棟 54床
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届出事項等 |
- 入院時食事療養(Ⅰ)
- 臨床研修病院入院診療加算 協力型
- 精神科急性期医師配置加算
- 救急医療管理加算
- 診療録管理体制加算2
- 看護補助加算2
- 地域加算6級地
- 療養病棟療養環境加算
- 精神科応急入院施設管理加算
- 精神科身体合併症管理加算
- 初診料(歯科)
- 医療安全対策加算2
- 感染対策向上加算3
- 依存症入院医療管理加算
- 精神科救急搬送患者地域連携受入加算
- 摂食障害入院医療管理加算
- 後発医薬品使用体制加算1
- データ提出加算
- 精神科作業療法
- 精神科ショート・ケア(大規模)
- 精神科デイ・ケア(大規模)
- 薬剤管理指導料
- 精神科在宅患者支援管理料
- 夜間休日救急搬送医学管理加算
- 精神科措置入院診療加算
- 医療保護入院等診療料
- 検体検査管理加算(Ⅱ)
- CT撮影及びMRI撮影(当院はCT撮影のみ)
- 運動器リハビリテーション料(Ⅲ)
- 認知症リハビリテーション料
- がん治療連携管理料
- 抗精神病特定薬剤治療指導管理料
- こころの連携指導料Ⅱ
- 光トポグラフィー
- 療養生活継続支援加算
- 医療保護入院等診察料
- 療養環境加算
- 情報通信機器を用いた診療に係る基準
- 感染対策向上加算3
- 外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)
- 歯科外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)
- 入院ベースアップ評価料20
- CAD/CAM冠及びCAMインレー
- オンライン診療料
- クラウン・ブリッジ維持管理料(歯科)
- 歯科訪問診療料の注13に規程する基準
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臨床検査 |
尿・一般検査、血液学検査、生化学検査、免疫学検査、細菌学検査、心電図検査、心エコー検査、脳波検査、超音波検査、MCIスクリーニング検査、他 |
X線検査等 |
CT-SCAN検査、X線一般検査、光トポグラフィ |
関連施設 |
生活訓練施設こんごうホーム/ブーケ相談支援事業所(特定/一般)/介護付有料老人ホームマイステージ桜花/デイサービス桜花 |